10月の初めに
古座川ダム上の七川に納竿釣行した時の事です。
同行者の二人はすぐに着替えて降りたのですが
私は七川組合長の中田さんと橋の上で話をしてまだ着替えていませんでした。
中田さんが
「橋の上手に良いところがあるよ」
と言われるのでひょいと覗いてみたら先行者がいました。
私は暫しその方の釣りを見ていてあることに気が付きました。
杖をついています。
「あの方、足が不自由なのか杖をついていますね」
私の言葉に中田さんも気が付かれたようです。

その釣り人は、やがて私たち二人が眺める橋の真下まで下ってきました。
と、中田さんが首をかしげます。
「しかし、この方はヒキブネを持っていませんね」
中田さんの言う通り、確かにヒキブネを持っていません。
鮎が釣れたらどうするんでしょうかね?
そんなやり取りをしているうちにその釣り人は
下手に竿を出す私の同行者に気づいたのかまた上手の瀬に戻ってしまいました。
私と中田さんもまたそちらの方に視線を移します。
瀬の石裏にオトリが入った時でした。
「あ、掛かった!」
と、中田さんの声。
竿が一挙に曲がります。
その方は杖をパタリと離すと腰のたも網を抜いて引き抜きの体勢に入りました。
スシャッ!
なんとも無駄のない動きで良型の鮎が見事にたも網に吸い込まれました。
「うまいっ!」
私の言葉に中田さんも相槌を打ちます。
その後です。
私と中田さんは同時にアッと小さな驚きの声を上げました。
その釣り人はしゃがんでベストの内側に手を入れると
青色の細長い網のようなものを取り出して
それに鮎を入れるとクルリと網の口を縛って川の中に浸けて小石を載せました。
なるほど! そういうことだったのか
と、私と中田さんは目を合わせると相好を崩しました。
きっとあの細長い網をいくつか持っていて、掛けたところで同じように浸け込んでいるのだろう。

今、自分に与えられている条件の中で精いっぱい考えて工夫を凝らす。
それは誰かと比べたりする釣りではなくまさに自分との闘いでもあるのでしょう。 その釣り人はまた杖を握ると不自由そうに上手の方に移動していきました。
私たちだっていつこのような状況になるのかはわかりません。
また、年とともに昔のような身体能力でアユ釣りができなくなっていくのも自明の理です。
20年前は朝から晩まで昼飯も食べずにフルタイムで数釣りに興じていた自分。
今の実釣時間はその数分の一。
9回まで完投できなくてもいいじゃないか。
中継ぎでも抑えでも自分らしく輝けた男もいるさ、と。
私はこの釣り人にリンドバーグの曲を贈りたいと思います(*´ω`)
| LINDBERG (リンドバーグ (バンド)からのリダイレクト) LINDBERG(リンドバーグ)は、日本のロックバンド。1988年結成、1989年デビュー、2002年に解散。デビュー20周年となる2009年に1年間限定で再結成した後、2014年より活動を再開した。 渡瀬マキ (わたせ まき、1969年2月22日 - )ボーカル 出身:三重県鳥羽市 血液型:O型 ニックネーム:チャンマキ 44キロバイト (6,024 語) - 2020年11月10日 (火) 13:25 |
どこて鮎釣りベスト着て遊んでいるのやら( ゚Д゚)
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