令和7年12月、徳島県は吉野川漁連と2漁協がもつアユなどの漁業権の取り消しを正式に決めました。
なので今年の鮎放流はありません。
令和7年の鮎の放流は計画量の1/8だったそうで、今後は流域の自治体や警察、国交省などで連絡会を立ち上げて意見交換を行うとなっています。

いきさつの詳細はわかりませんが、私たち鮎釣り師が気になるのは令和8年も例年通り吉野川で鮎釣りができるのかということです。
昨年は私に連絡をくれた和歌山の鮎釣り師が、この吉野川に初遠征で見事尺鮎を釣り上げています。

吉野川の動向について、何人かの釣り師から問い合わせもありましたし私も気になっていたので、
『徳島県農林水産部漁業管理調整課』と『吉野川漁業協同組合連合会』と『つり具タチバナ』さん
にそれぞれ電話をして聞いてみました。
結論は三者とも同じ答えで、
例年通りの漁期で鮎釣りはできます。
ただし、遊漁券はいりません。
つまり年券や日券を買わなくても鮎釣りができるとのこと!
つり具タチバナさんは、今年もおとり鮎を販売するのでお越しくださいとのことです。

私はこれまでの鮎釣り歴で、西日本を中心に本流支流合わせて遊漁券を70弱河川ほど購入をしていますが、その中で最も豪快で楽しかった鮎釣りにこの吉野川はずっと歴代3本の指に入っています。
圧倒的な川の水量や石の大きさ空の広さ、鮎の大きさ、強烈な引きと
鮎釣り師のロマンを細胞レベルまで揺さぶる魅力がこの河川にはあります。
ただしもろ刃の刃のごとく、年齢を重ねた今思うのはここは間違いなくフローティングベスト必携の河川だと自身に念押しをします。

それにしても、去年が鮎は計画の1/8しか放流されていないって、ひょっとしたら何年か前からたいして放流されていなかったのではないでしょうかね?
それで型がさらに大きくなったとか・・・。
放流鮎の功罪が昨今鮎釣り雑誌などで専門性の高い角度から論じられていますが、この吉野川の事態は一種の社会実験として後世に何らかの結果をもたらすことでしょう。
もちろん鮎にとって良い結果であってほしいと切望します。

私は、ダムはもとより大掛かりな河川改修を行った川はもはや手放しでは再生はせず、やはり人為的なサポートにより鮎を増やす努力をしないといけないと思っています。
ただ、それが放流だけに頼るという姿勢でやがて漁協のバランスシートが悪化し、今回顕在化した吉野川のように他山の石では済まされなくなっている河川が全国に散在しているのが実態だと思います。
うちは漁協が鮎をちゃんとまいてくれているから大丈夫って
そんな時代はとうに過ぎ、これからの川づくりは漁協任せではなく多様な主体の参加と連携で順応しながら取り組んでいくという心構えが必要だと思います。

例えばそれは、鮎釣りに興味を持ってもらう人を増やすという取り組みにおいても、大切な意味を成すものだと思います。
河川環境への関心は、川にかかわる人が多くなればなるほど高まり、やがては理性に沿った川づくりへとつながっていくものだと私は信じたいからです。
環境問題を考える上で、
「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー」
という言葉があります。
私たち鮎釣り師は、地球規模と大げさなことまでは言いませんが(笑)
せめて流域全体のことぐらいは頭において足元から行動すべしかと思います。
昼弁のごみは捨てないとか……。



