昨日仕掛けづくりの最中にメガネを踏んづけてしまいました。
ひん曲がってえらいことです。
どうしよう
こんな鮎釣りの時のメガネで仕事場に行くこともできないし・・・。

しかたなく25年も前に掛けていたレトロなメガネを引っ張り出して出勤しました。
なんかビミョーに度が合っていません。
帰りにメガネ屋に寄りました。
修理を頼むと店員さんは眉を寄せて
修理を頼むと店員さんは眉を寄せて
「やってはみますが折れるかもしれませんね、これは」
と。
直らなかったらまた数万円の出費か、と覚悟を決めて待ちます。
しばらくすると「直りましたよ!」との明るい声。
ありがとうございます!
と歓喜の声を上げて店を出ました。

目の前にマスクをした小さな男の子が
「ママーママー」
と一人きょろきょろしながら歩いてきます。
商業施設はガラガラで私とその男の子だけがポツンと対峙です。
「ボク、はぐれたんか?」
と訊くと不安そうな目でこっくりとうなづきます。
私は迷子案内のサービスカウンターに男の子を連れて行くことにしました。
「ボク、なんではぐれたんや?」
と、歩きながら訊くと
「ほしいもんがあったん・・・」
とポツリ。
ママに見せたら買ってくれなくてもとに戻しに行って帰ってきたらママが居なかった、とのことである。
「おもちゃでもねだったのかい?」
と訊くと
「ふでばこ」
と返ってきました。
「なんや勉強道具かいな」
と私は少し同情しました。
「ボク、勉強が好きなんやな?」
と振り返ると、男の子は急に歩く速度を緩めて首を横に振りました。
「そうかい」
と私は口元を緩めました。
自分もこんな年頃には勉強や宿題が嫌いだったもんな、と。
サービスカウンターに着くと担当の女性に事情を話して男の子を引き渡しました。
担当の女性がありがとうございました、と礼をすると
男の子もくるりと振り向いてボソボソと口を動かしながら頭をちょこんと下げました。
うん! 行儀の良い子だ。
商業施設の自動ドアをくぐり屋外に出ると風一つなく穏やかな西日が差しています。
ここに入るときにはひん曲がった眼鏡を下げて、あんなに気持ちが雲っていたのに・・・
ホントに眼鏡が直って良かったよ、と思いつつ
あの男の子も今頃はママと会えて安心しているのかな
と、駐車場へと続く階段をヒョイヒョイと軽やか降りました。


